取引方面部隊

株式トレードブログ。★

良記事。Amazonの中国人詐欺師風に書くと近年稀にみる良著、となる。私はこの記事は優れた記事だとみている。

https://www.tr.mufg.jp/life-shisan/column/06.html

 

 

 

⭕️投機的な行為とは


ファイナンシャルプランナーとして

お客様のご相談を承っていて思うことは、

投機的な行為を投資だと考えている方がたいへん多いということです。

 

「今ならどれを買うべきか」

という質問をよく受けるのですが、

この場合

ほとんどの方は無意識のうちに、

「できれば手っ取り早く値上がりしそうなものを教えてほしい」

という思いを抱いてしまっているわけで、

知らず知らずのうちに

短期スタンスでの商品選びを行おうとしていることになります。

 

短期のスタンスで儲けようとすると、

多くの場合、

儲かる人の裏側には儲け損なう人が存在するゼロサム・ゲーム(注1)で、

勝者になることを目指さねばならなくなります。

 

「勝者になるためには

敗者になりうることを

覚悟しなければならない」

ということであれば、

投資がバクチに似た行為だ

と考える人がいても

不思議ではありませんね。

 

まるで格言のように人々が口にする

「親の遺言でやるな

と言われる株式投資

は、そういった投機的な行為を指すのだと思います。

 

(注1)複数の取引参加者が取引をする中、全員の損益合計がゼロとなるような取引や状況のこと。

一方の利益が他方の損失になること。

 

 

⭕️運用スタイルを考える


儲けよう、

より大きなリターンを狙おう

とすると、

どんな行動をとることになるでしょう。

「過去のデータを分析し、

将来の相場の方向性を予想する。

そして

どこかの時点で

一番有望と思えるものを

まとめ買いする」

といったところでしょうか。

 

何よりも重要なのは

相場勘と

タイミング

ということになります。

 

「投機」というのは

「機(機会、タイミング)に投げる」

と書きますが、

このようなまとめ買いは

往々にして

投機的な行為になってしまいがちです。

なぜなら、

行っていることを煎じ詰めれば、

「勘と度胸でまとめ買い」

ということになるからです。

 

狙うべきは

ブレが大きそうな商品や、

FX(注2)

などのように

レバレッジ(注3)をかけることで

人為的に

ブレ幅を大きくできる商品

ということにもなりかねません。

 

まとめ買いした後は、

値段が気になってしかたなく、

時には

「祈り」たくもなるでしょう。

 

もちろん

それがうまくいくこともありますし、

覚悟の上での勝負というのを否定するつもりは全くないのですが、

「儲けたいとは思うが、

それよりも損をしたくないと思う気持ちの方が強い、

一般的な生活者」

にはお薦めできません。

 

特に

退職金のように

「失うと困る資金」

については、

「勘と度胸と祈り」が必要になるこんな運用スタイルは御法度といえるでしょう。

 

 

⭕️投機」より「投資」を


このような投機的な短期売買ではなく、

長期投資こそが

個人投資家の王道

と言われる理由を考えてみましょう。

 

一般的に、

値動きのある商品の値段は

さまざまな市場(マーケット)で決まります。

マーケットには

多くのプロ

(証券会社や金融機関、機関投資家投資信託などを運用するファンドマネージャーなど)

が参加しています。

 

ゼロサム・ゲームで、

個人投資家がプロに打ち勝つのは

なかなか難しいでしょう。

 

短期売買での勝敗を分けるのは、

情報量、

情報の分析力、

資金量、

注文執行のスピード、

そして

といった要因だからです。

 

前の4つについては

プロの方が優位、ということになると

個人投資家はどうしても

「運頼み」

となってしまいがちです。


しかし、

長期投資ならば

個人投資家

プロに打ち勝つ、

あるいは

プロと共に勝者となることも

難しくなくなります。

なぜなら

個人投資家には、

期間損益を問われる立場のプロ

が持っていない

「時間」という強みがあり、

投資対象自体の価値が増す

のを待つことができるからです。

 

投資対象自体の価値が増せば、

それを保有している人すべてが

勝者になる

ことも可能です。

 

この強みを活かして、

将来価値が高まりそうなもの、

時期はわからないがいつかは値上がりしそうなもの

に、

⭕️余裕資金で⭕️

前もって投資しておけばいいわけです。

 

 

⭕️投資の本質は成長にある


「投資」というのは

「資(資産、財産、価値あるもの)に

投げる」

と書きます。

つまり

将来

価値が上がりそうなもの

を探すことが

重要なのです。

 

「今なら

何が」ばかり考えていると、

どうしても

投機的な行為につながりがちです。

 

もう少し長い目で見て、

「将来有望そうなもの

(プラスサム(注4)になる可能性が高そうなもの)

自分の資金と時間を投じる」

というスタンスで

投資対象を探すことが

最も重要で、

「投資の本質は成長にある」

と肝に銘じてください。

 

投資対象が成長して

プラスサムとなるためには

それなりの期間が必要になります。

 

それが

個人投資家の王道は

長期投資だと言われる

最大の理由なのです。

 

(注4)株式市場全体が成長し続ければ、

取引参加者全員が利益を得るという状況。

全体が拡大することにより、

各部分もそれぞれ同時に拡大し得る環境。